こんにちは。小浜島のヒロサ~です。
皆さんは八重山、石垣島に来た時に何が食べたいですか?
八重山そば?マグロ?ラフテー?
石垣には信じられない程美味しい物がたっくさんあります。
その中で、僕、ヒロサ~が大好きな物・・・・・
そう、それは「オニササ」です!!
?????????
何それ?って声が私のせまい自宅にとどろいています。
しかし、石垣を知っていて、オニササを知らないなんて
SMAPは知っていて、稲垣吾郎を知らないようなものなのです!!
いや、大げさでもなんでもなくて、このオニササですが何でも
1日1000個以上売り上げるという、とんでもない食べ物なのです。
僕も、かれこれ合計1000個は食べたと思います。
嬉しい時も悲しい時もお腹が空いた時もお腹がいっぱいな時も
毎日食べたくなる!そんな「オニササ」・・・・・・
そんなオニササを数年前に初めて食べた時のことを
ブログにしました。
これを読めば、必ずあなたも「オニササ」を食べたくなるし
「オニササ」を食べに明日の飛行機で石垣島に来ることに
なると思います。
いや、むしろ飛行機ではなくオニササに乗りたくなると思います。
それではどうぞお楽しみください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
風が頬に当たり続けている。
ここは石垣島。
レンタルした50ccのバイクで国道390号線を走っている。
国道390号線は離島の唯一の国道で、なんと海を越え宮古島そして沖縄本島に
繋がってる。
いや、海で隔てられてるのだから
違う名前つけたらいいのに、って思うが
日本最西端、最南端の国道を走っているというだけで、気持ちは高揚する。
行先は、八重山ホンダ。
小浜島にあるバイクのヘッドライトが突然
つかなくなっちゃったので新品を購入するのだ。
この道は、もう目をつぶっても走れるくらい走ってる。
行きつけのスーパー、雑貨屋、食堂がこの道沿いにあるからだ。
この道で僕が口笛を吹きながら、何をしているかというと・・・・
道に迷ってるのだ。
このブログの最初に、「国道390号線をバイクで走ってる・・・」
とか書いたのはもちろん
かっこつけて書いたのだ。
この道が「国道」なのも「宮古まで続いている」のも「日本最西端」なのも
全てこのブログを書くためにWikipediaで調べたのだ。
本当のことを言ってしまうと、僕は進んでいる方向が全て
「北」
だと思ってしまうほどの方向音痴だ。
よく道に迷う。
お陰で、道に迷っても全然気にならないという
メンタルを持っている。
道に迷った時は、いつも、ある技で切り抜ける。
それは地図、とか、コンパス、とか、スマホではない。
ドヤ顔だ。
「迷っていますが何か?」
という顔をヘルメットからちらつかせることが特技だ。
しかし、八重山ホンダに行った後にも実は用事が
あるので、この時はちょっと急いでいた。
小浜島のおじいさんに「痔」の薬を頼まれたから
薬局に行かねばならないのだ。
小浜島でばったり会ったおじいさんに石垣に行くことを告げると
ちょっと用事してきてくれるか?と言ってきた。
もちろん良いですよ。と返答した僕に
「痔」の薬を買ってきて欲しいと言ってきた。
おぅ・・・・痔のお使いか・・・・・
初めての経験だ。
僕は痔ではないが、多分痔の薬がなくなったら
結構とんでもないことになるのだろうなぁと
思い、また断る理由も全くないので「良いですよ」と
返答した。
ところが、この薬・・・・普通の薬局では多分おいて
ないという。
ええ・・・・と一瞬ひるむが薬屋の場所を聞いておくことにする。
「あそこに、コンビニあるさ。そしたらよ西にいくだろ?
そしたらそこをグーーっと道路がこんな、なってるから、道なりに行ったら
東側にあるさ、すぐわかるよ!」
なんだ?魔法か?魔法をかけられてるのか?
・・・・・・全然わからない。
沖縄の人、特に年配の人と道の話をすると東西南北で
道を理解していることが非常に多く、目の前が常に「北」だと感じている僕とは
分かり合えないことが多い。
この時も僕の頭の中では完全に方向を見失っていた。
おじいさんのひたむきな説明に、うなづくしかなくなり
わかったような気がして、一回帰宅する。
頭で薬局への道を復習する。
うーーーーーーん。
東?西?
・・・・・・・全然わからない。
そうだ、おじいさんのとこに地図持って行って聞こう。
「あ、すみません、もう一度薬局の行き方聞いて良いですか?」
と、おじいさんの背中越しから訪ねたところ
「さっき説明しただろ」
という雰囲気を隠そうとしない。
おじいさんは若干めんどくさそうに地図を受け取り、しばらく見た後
地図をグルグルまわし出した。
「あれ?これ、どこだ?北はどっちだ?
あれあれ?」
と、道に迷いだした。
グルグルとハンドルのように地図を回し続けるおじさんから
答えは出てこない
と思った僕は次の作戦にでた。
「それでは、痔の薬の名前を教えてください。」
名前さえわかれば、なんとかなるのでは?と思った僕が
バカだった。
おじいさんの口からは驚く返答があった。
「薬屋で痔の薬下さいって言えばでてくるさ~」
それを実行する勇気は僕には無い。
万が一勇気を振り絞り、実行したら、店員は沢山
痔の薬を紹介してくれるだろう。
そこに、おじいさんの痔の薬がなかったら・・・???
やっぱり良いですって言うのか?
言えるか?
モジモジしていたら
当然、店員はこう聞くだろう。
「具体的にはどんな症状でお悩みですか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
答えられるはずもない。
それを知っているほどおじいさんと親密な関係なわけがない。
うーん。これは困ったことになるぞと思ったので
実際におじいさんに痔の薬を見せてもらうことにした。
人生で初めて見る、薬だった。
しかし、その時に携帯電話を持っておらず写真をとれなかったのと
間違ったものを買いたくないという気持ちからおじいさんに
軽い気持ちで、
「借りて行っても良いですか?」
と聞いた。
しぶるおじいさん。
ああ、僕はなんてことを聞いてしまったのだ。
足りないのだ。今日の分を僕に渡す分すら
無いからお使いを頼んでいるのだ・・・・・
それならば、仕方ない・・・・・
薬の名前を忘れないように頭の中でずーっと
繰り返した。
話を元に戻そう。
僕は石垣島で道に迷っているのだ。
痔の薬の名前をつぶやきながら。
いつもよりかるーくスピードを上げた。
太陽が降り注いでいる。
南国の石垣島、道路わきの
ヤシの木などがプリズムによりさらに色いている。
何より、風をきりながら走らせるバイクは
とても気持ちが良いのだ。
頭の中が空っぽになりそうだ。
当然、からっぽの頭では道を思い出せない。
「勘」を異常に信じてバイクをひたすら走らせていく。
そして・・・・
ある商店が脇目に入る。
そこに行きたかったわけではないが。
青い商店にはのぼりが数本刺さっていた。
のぼりにはこう書かれていた。
オニササ
・・・・・・あっ・・・・・
オニササだ・・・・・・・・
こんな所にあったのか・・・・・・・
こうして、石垣のB級グルメの代表ともいえる
オニササと初めて私が出会ったのだ。
コメント