小浜島の近くの離島の秘密のお祭りにて 第2章 2話

こんにちは。チャンピオンヒロサ~です。

さて、第2話でございます。今回も沖縄の離島のゆるーい感じと
移住した僕のゆるーい離島生活の雰囲気をお届けします。

こんな時代だからこそ、このブログが皆の癒しになれば
最高です。

僕のドタバタで笑って、明日からもがんばろ~

こちらは第2話ですのでこちらのページから
見てしまった方は第1話から見てくださいね~

https://kohamajimablog.com/summerfestival2/

それではどうぞ~~

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釣竿に神経の全てを集中させます。


えーーーーい!!

豪雨ですが、関係ありません。何かの競技か!と
言いたくなるくらい何度も海にルアーを投げます。

えーーーーーーーーーい!!

・・・・・・釣れません・・・・・

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!




この際マダラエソでも良いから釣れろ!!







・・・・・釣れません・・・・・・・・・

マダラエソの一部分でも良いから釣れろ!!

・・・・だめです。


沖縄の魚は絶滅したのだと言い聞かせます。

しかし、今まで地獄の館みたいに灰色に占められた空の
一部にうっすら光が見え、いつの間にか小雨になってきました。

そして、閃光のごとく陽光が雲の隙間から水平線上に走りました。

太陽が出たのです。

海の1粒1粒が太陽のプリズムにより
色を失い、透明になることで海のブルーが鮮明に浮かび上がり光と色の
コントラストが視界を埋め尽くします。



美しい。


この世の物全てが、透明になってしまったのではないかと
勘違いするほどの海の透明度です。

投げた仕掛けも全て見えます。


一瞬釣していることなど忘れてしまい、風光明媚な状況に自分と言う
存在がいて、心が奪わかけていた瞬間でした。

テトラポットの下から、雷光のようなスピードで仕掛けに突進する
黒い物体が現れ仕掛けに食らいつきます。


今まで自分が釣り竿だということすら忘れていたように
竿が驚いたようにビクッとなります。


ああ!リールを巻きゃなきゃいけない!

グルグルグルグル!と巻いていると、
余りにも早く巻きすぎたのか魚が海から、びよーん!と
舞い上がり、太陽と重なったように見えました。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



つ、つ、つ、つ、つ、釣れたぞぉぉぉぉぉぉ!!!!



ガッツポーズが自然と出ました。

冷静に見たら笑っちゃうほど小さいのですが
去年のマダラエソと比較したら

マグロ

です。

これで、優勝のすべての条件が整ったように思います。

昨年より大きいし、重いし、なによりこの豪雨です。
参加者も全て洗い流されたことでしょう。

しかし、今回の魚は本当に嬉しいです。
2連覇という夢の島に行ける切符を手に入れたようなものです。

残り制限時間は20分です。

釣りを続けます。

1匹目と全く同じ感じでテトラポットから魚が雷光のように現れました。

2匹目ゲット!!!

2匹目!これで数量部門も確実に僕が優勝することが決定しました。

チャンピオンとしてのプレッシャーから解放され
体重もなんだか軽くなったみたいです。

さて、安心したらやっぱりちょっと寒くなってきました。
もう時間も無いし勝利も確信出来たので本部に戻ることにしました。

しかし、一つ避けられない問題が目の前にありました。

うーーん。うーん。うーん。

・・・・・どうすればいいんだ??

クーラーボックスは着替えなどで一杯です。

魚、どうやって本部に持って行こう・・・・・・・・・・・・・・


何も気にせずクーラーボックスに魚を突っ込むということも出来なくもないでしょう。
しかし、着替えはどうにかなりそうですが
スティーブジョブスが手掛けたiphoneと魚は相性が悪そうです。

生きたまま運ぶのは無理と判断した僕は取り合えず
2匹の魚の内臓を出してさばいてしまうことにしました。

しかし、魚をさばく道具がありません。
キョロキョロ刃物を探しましたがこの平和な国で刃物は
どうやら落ちていません。

それでは・・・・仕方ない・・・・・





素手で魚をさばくしかないか・・・・・

ザシュッザシュッ!

防波堤の上で雨が降り注ぐ中、手で魚をさばいているのは
なかなかシュールだったのではないでしょうか。

内臓をぽーいと海に投げました。

・・・・・・よし・・・終わった。これで軽くもなったし
持ちやすくなったな。

と魚を持ち上げました。

・・・・・ん?

・・・・あ、ちげーわ。軽くしちゃダメなんだった・・・・・






・・・・・・・・・・・・「重さ」部門もあったんだった・・・・・・





内臓、元に戻すか・・・・・・

海の透明度のお陰でピンクの内臓が世界一の海底で揺れています。

元に戻るのかな????

仮に戻して本部に
内臓が飛び出している魚を提出
したらどんな空気になるのだ?

耐えられるか?

・・・・やめとこう・・・・・・

そして、右の指の二本を使い魚を1匹ずつひっかけて運ぶことに
しました。

すれ違う島の方が優しく声をかけてきます。

「釣れた~?」

「はい、これです!」

2匹の魚を見せます。

つっこみ所がいくつもありそうです。
心の声が聞こえそうです。


なんでクーラーボックス使わないの?




「着替えとiphoneが入ってるから魚を入れられないんです。」

と心の中で返しておきます。

この(心の)やりとりが面倒だなと感じたのと
よく考えたら素手で魚を持っているのも恥ずかしい気がしてきました。

・・・・・・・・ビニール袋探そう・・・・・・

いつもなら島にゴミが落ちていたりすると捨てた人に怒りの気持ちすら
浮かび、モラルがないやつは大嫌いだ、なんてつぶやいたりしますが
今回は




「ゴミよ落ちててくれ。」





・・・・こんなことをつぶやいてしまうのですから人生って不思議です。


しかし、ビニールはどこにも落ちていません。

なぜ綺麗な国に生まれて育ってしまったのか嘆きます。

本部までこのまま歩くか・・・・・

(ビニールを探している最中にクーラーボックスの上に魚を置いて
茂みの中とかに入り、戻った時に、猫が魚を狙っていました。
盗られたら、笑いとしては一級品だったと思います。)



そういえば、あの小学生どうなったかな?

なんて、小学生がいた港をぐるっと見回しましたが
そこに小学生が存在した雰囲気すらありません。

心の笑みがこぼれます。

ようやく、魚を計測してくれる本部に到着です。

ああ、懐かしい。去年はこの時にマダラエソを恥ずかしさのあまり
捨てようとしていたのだな。

しかし、今回は違います。堂々と2匹も提出しました。

今年は、計りがありました。


「じゃあ、この計りに魚乗っけてもらっていいですか?」

と言われたので、1匹ずつのせました。


「いや、2匹まとめて乗せてよ

と、少し驚くようなことを言われます。

2匹を・・・・まとめる・・・・???

彼らの1匹の魚としてのアイデンティティはどうなるのだ?
なんて思いますが、審査員に盾突くわけにもいかず2匹を図りに同時に乗せます。



「何グラムですか?」

と聞かれました。

計りの指すとおりに
「900グラムです」

なんて答えました。

計測を終え魚をどかすと計りの針が
ほとんど動きません。


見えにくいのでアップにしてもう一度。


こっちが魚乗せたほう

んで、こっちが魚が乗ってない方。

・・・・700グラムってとこでしょうか・・・・・

魚は2匹で200グラムというところでしょう。

900グラムと嘘をついてしまいました。実際はほとんど発泡スチロール分の重さでした。

でも昨年は8グラムで3冠王になっているので、今回はなんと25倍の大きさなわけです。
やっぱり、優勝を実感しました。

それではあっちに持って行ってくださいね~と
魚を持って行くと船釣り大会で釣れたのか魚が沢山
並んでいました。

でもこれって船釣りだよね。船釣りなんて結局船長の腕も大きいし
「釣った」というか「釣らせてもらった」という要素が多いんじゃない?
なんて気持ちが生まれてきます。

僕の場合は完全に自力です。誇りで心が満たされます。

すでに、大量の魚をさばき続けている方に僕の魚2匹を提出しました。
「2匹だけですか?はははははは!!」
と笑われます。

悔しさはありません。

逆に笑い返してやります。

そう、去年より大きく、重く、数もあるのですから。
2連覇をする勇者が目の前にいることに気が付いてないのです。

さて、こうして釣り大会は無事終了しました。

そして、待望の超楽しい懇親会と表彰式がこのあとありますが
時間がかなりあるので、
あとはお待ちかねの懇親会+表彰式がありますが
近場で船で漁場を探していた友人と合流して一旦、本日の宿を目指します。

ここでさらにもう1人の友人と合流したので合計3名になりました。



宿に着きました。

釣り大会に参加していたことを告げると

「釣れた~?」と想定内のことを聞いてきます。

「釣れましたよ。2匹だけですけどね。」

なんて答えると

「ははは。2匹だけ?釣れてないのと一緒だね♪」
と、少しブラックなジョークまで飛び出します。

しかし、悔しさは全くありません。

これが勝者の余裕でしょうか。


さ、雨と汗と涙と魚の水分でぐちゃぐちゃだった身体を清めよう、とシャワーに
向かいます。

クーラーボックスで死守したパリパリに乾いている着替えを持って行きます。

ふんふんふーん♪

2連覇のお陰で鼻歌も快調です。


この宿のお風呂場は横に長く、シャワーが何本もついているタイプで
一度に数人がシャワーが浴びれるような形になっていました。

事前に調べたらシャンプーはお風呂にある、ということだったので
今回は持参していません。

今までここでシャワーを浴びた人は、いい思い出を胸に素敵な人生を送っているのだろうかなど
どうでも良いことを思いながら、使っていいシャンプーを探しました。



シャンプーは壁にそって沢山ありました。しかし、裏面や目立つとこに名前が書いてあります。
恐らく、家族の方の分やリピーターの方の分でしょう。

それでは、何も書いてない、もしくは宿泊客用と書いてあるシャンプーが正解になるはずです。
「けんいち」「さとこ」「よういち」
うーーーん。名前が書いてあるシャンプーばかりです。

そしてようやく、一番右端まで歩いて何も書いてないシャンプーをみつけました。

シャワーの下に着いたのでシャンプーを使おうと再び目前にシャンプーを
持ち上げたら、うっすら手書きの文字が見えました。

なんだよ、結局、文字入りか・・・・戻すか・・・・なんて思いながらも
文字を何気なくみてみると・・・・とんでもないことが・・・・・・


まさに・・・・・・とんでもないことが・・・・・書かれていました・・・・・


書かれていた文字はこれです。













水虫用











いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!






ブルブル震えてきます。


「けんいち」のを使っても「さとこ」のを使っても「よういち」のを使っても
髪はきっとサラサラになることでしょう。

でも「水虫用」だけは絶対に使ってはダメです。


髪の毛がどうなるのか、全くわかりません


はぁはぁはぁはぁとこれは元に戻さないとな・・・・と思います。

しかし、ここで、ある思いが頭をよぎります。

「もしや・・・・・水虫用と書くことで他の人が使うのを防止しているのでは?・・・・」

笑いの神、いや、笑いの髪が、 「使っちゃえよ」とささやいてきます。

いや、やっぱり止めよう。


髪がいつもよりサラサラしてしまったらどうするのだ???






そして癖になったら人生おしまいです。


だから使うのをやめました。
そしてようやく一番手前にあったシャンプーが名無しだということに
気が付きそれを使用しまし。


シャワーを無事終えて着替え用としたら、さらなる事件が勃発しました。



パンツがない・・・・・


ま、いーや。パンツがないくらい大した問題ではありません。

ズボンをそのまま履きました。

そして、爽やかを手に入れた僕は部屋に戻りました。

部屋の前の外では友人二人が、同宿者ともう飲み会を始めています。



僕も会に参加しようと座ったら
「ヒロサ~、今ノーパンでしょ?笑」
なんて聞いてきます。

そうか、途中で落としたんだな、と悟りました。

「なんでわかる?」

一応聞いておきます。

友人が、物干しざおを指さしてニコッと笑います。

僕のパンツが大事そうに物干し竿にかけられていました。

やめろよ~なんて言いますが、面白いことをしてくれた
友人に少し感謝します。


ヒラヒラヒラヒラヒラヒラ

ゆらゆらゆらゆらとパンツが風に揺れています

あれ???

何か見たことあるような・・・・・

どこで見たんだ・・・・・・・?

・・・・あっそうか・・・・・・・





国旗だ・・・・・・・・・




TOKYOでメダリストが国歌を歌う際に誇りと共に揺れていた日の丸だ・・・・・・



思わず君が代を歌う所でした。


しかし、もう今更履くのもめんどくさいのでそのまま過ごすことにしました。

ミニ宴会のあと同宿者に別れを告げて3人で懇親会会場に向かいました。

料理はグルクンの唐揚げや刺身があって最高でした



地元の人とも触れ合い、
とても幸せな時間でした。


いよいよ結果発表です。

緊張してきます。緊張してないフリもなかなか大変です。

まずは船釣り部門です。そしてカヌー部門と発表され、いよいよ僕や小学生がエントリーしている
磯釣り部門です。

「優勝者から発表します!!!!」



第2話 完

第3話に続きます。

小浜島の近くの離島の秘密のお祭りにて 第2章 第3話
ある離島で釣り大会に参加しました。今回は第2章の第3話です。僕の身に起こったとんでもない事件を暴露します。絶対に笑います。

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