皆さん、こんにちは。離島生活を人生の生き場にしてしまったヒロサ~です。
夏ですね~。離島生活って、もちろん不便なことだらけなんですけど
全ては捉え方次第だと思ってます。
さて、今回は離島での秘密のお祭りの話の最終話になりますが
過去の3話を見てから最終話を見てくださいね。
このブログで沖縄の離島生活のほのぼのさや、ゆるーい感じが伝わればと思っています。
皆!元気にがんばろうぜ!こんな時代だからこそな!!!
最終話だよ~、絶対に笑わせるから見てね~
第1話
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第2話
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第3話
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https://kohamajimablog.com/summerfestiva2-3/
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・・・・・・遂に、来てしまいました。
遂に登ってしまいました。ステージ。
ステージから皆を見ます。
今までの声援や掛け声が何もなかったかのように
なくなり、まさに「シーン」としている状況です。
自分のはぁはぁという息遣いも、客席に聞こえるのではないかと錯覚します。
僕の次の行動を皆が二つの目を使い見ています。
僕はスマフォにBEGINの三線の花のコードを表示させていますが
スマホを持ったまま楽器を演奏することは出来ません
なので、スマホを今までギターを弾いていた方に預け、僕の方に見せ続けて下さいと
言い、その人を譜面台に使うことにして、ギターを借ります。
借りたギターにはカポタストというのがついていて何気なくCコードを弾きました。
なんと、友人の三線とコードがばっちり合いました。
(三線は様々なコードに出来るので、それが今なんのコードなのか探るという行為というのは
出来なくもないが、この時点ではすぐに演奏する必要があったのでそんなことを
している時間はありませんでしたが、コードをあわせる必要がなかったのが奇跡だと感じました。)
適当にギターを弾いてもキーはあってるから三線とのコラボは出来るのです。
この事実だけで、全ての悩みや迷いが消えました。
一つの解決策があれば実は憂いごとは解決の方向に向かうのかもしれません。
友人のMの三線は頼りにできます。
うん。大丈夫だ。なんとかなるよ。
照明の光をもっと欲しいような気持になります。
「皆さんこんばんは!!今日は小浜島から来れて最高の夜です!
皆さん!最高です!この思いを今からアドリブで歌にします!聞いて下さい!!」
さぁいこう。さぁやろう。
しかし、ギターのストラップが長すぎて弾きづらいことに気が付きました。
そこで、片足を椅子の上に乗せて、まるでロックンローラーです。
だったら座って演奏すればいいじゃん。
三線のMは座っているのだし。
何故かはわかりません。何故か、目の前の椅子に座る、という選択肢は僕には
無かったのです。
片足を椅子にのせ、ギターがとても弾きやすくなりました。
さぁ、M・・・演ろう。僕についてこい・・・・・
最初はバラード調でした。ゆっくり、オーディエンスの反応を確かめるように
ゆっくり頭に浮かぶメロディを口から出していきます。
↑僕じゃありません。無料画像です。
メロディはなんとなく良い曲な気がしてきました。
しかし、歌詞が出てきません。気の利いた良い歌詞がなかなか
出てこないのです。
良いことを言うのか、笑いをとるのか。
しかし
頭に、メロディ・コード・歌詞、そして笑いの髪を
同時に降ろすことはなかなか無理のようです。
Aメロが終わりました。
適当にBメロを終えたのでいよいよサビです。
サビは覚えやすい歌詞とメロディで皆で歌おうという
作戦を思いつきます。
ワンフレーズを繰り返すうちにとうとう皆がボツボツと
歌ってくれるようになりました。
あれ・・・いけるぞ・・・・いけるかもしれない!
興奮に合わせるようにテンポも急上昇していきます。
テンポが上がると皆が大きな声で歌ってくれるようになり
なんと大きなうねりが出来たような感じがしてきました。
最初のバラードも光速に変化して、いつのまにかむちゃくちゃ速いパンク
のような感じになってます。
Mも頭をふりながらパンクスピードで三線を奏でてます。
そして5分位歌った後、構成も無茶苦茶になりかけてきたので
テンションマックスになっている所でアウトロを弾いて演奏を
終了させました。
「ありがとう!!!!」
と叫んだところ・・・・・
会場から大きな歓声がまきおこりました。
※イメージ画像
自分のギターと歌がうねりを作ったことの快感と
緊張からの解放でおこる武者震い。
Mと握手をし、Oの座る所に帰りました。
なんと皆がハイタッチで迎えてくれます。
いつも辛口のOも「最高だったぜ」と言ってくれます。
笑いの神よりロックの神に愛された瞬間でした。
ビールがあまりにも美味しい。
ふーーーーーーーーーーーーーーっ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ん?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ん??・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんなんだ?この違和感・・・・・・・・・・・・・・
得体の知らない「違和感」が僕を包みます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チラチラっと違和感の正体を探します。
チラチラっ・・・・・・・・・
そして目線を下半身に向けました。
・・・・・・・・あっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ノーパンを歌詞にすればよかった・・・・・
ギターのストラップが長すぎて椅子に足を乗せていたので
半ズボンの隙間を観客に見せていたのに・・・・・
後は口に出せば笑いが生まれていたのに・・・・・・
それを歌詞にすればよかっただけななのに・・・・・・
今更、ステージに戻り「さっきはノーパンだったんですよぉ」って言うか?
いやいやただの変質者やん。そんなの・・・・
そして、ノーパンのこと考えていたら目の前のライブは全て終了しました。
お前ら小浜島から良く来てくれたな、また来いよ、などと言いながら
島の人がラーメン(激辛)を作ってくれたり、その後、遅くまでワイワイしていましたが
近隣の方の迷惑になるということで、22時頃解散し
宿に戻りました。
宿に戻ったあとで、財布を会場に忘れことに気が付いた僕はステージに再び戻りました。
先に帰ったはずのMがそこに立ってました。
「ヒロサ~・・・・・夜光虫でも見に海に行かないか?」
祭りの後の情緒が彼をロマンティックな気持ちにさせたのかもしれません。
僕も、狂宴の後のどこか空白の部分を埋めるように、まだロマンを求めていることに
気が付いたので彼の誘いにのり、二人で近くの海まで歩いて行きました。
二人で真夜中に波打ち際に佇む、夜光虫を眺めながら
綺麗だね、最高だな、なんて言ってるうちに、頭がぼーっとしてきました。
酔いではなさそうです。
まるで今までのことが全て遠い過去のような気にさえ
なってきました。
波が思い出と共にゆらゆらしているのです。
波打ち際が思い出と現実との境界線となっていました。
いずれ波と揺れている思い出は大海原に流れていき
思い出すこともなくなるような気がします。
こんな気持ちになるのも珍しいです。
それは今までの
「聴覚、視覚を等、5感全てを埋め尽くすような宴」
と、暗い中、波音だけ聞きながら僅かな光を夜光虫に見るという
「自然のままの感覚」があまりにも
かけ離れていて、それが瞬間で僕の中で切り替わったからなのでしょう。
妖艶に光る夜光虫を写真に収めたかったのですが、その時間すら惜しいような
気がしました。
そして
宿に帰り、この2つの感覚や記憶を頭に留めておきたいという欲求を抱えながら
寝ました。
うまく眠れませんでしたが
朝になり朝日と一緒に現実が戻ってくるようでした。
変わらぬ日々がスタートします。
「さて、小浜島に帰ろう。家族が待ってる。」
とつぶやき、夢は夢のままが良いのだと言う気持ちのまま
新しい服と新しいパンツで「現実」という扉を開き宿を後にしました。
完
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